商品開発物語
ネパリ・バザーロの商品ができるまで
木のねんどから生まれた小物たち

ネパール・ノットクラフト・センターの工房は、首都カトマンズから車で約30分ほどの工場地帯にあります。
女性の自立を助けたい一心で、代表のシャム・バダンさんが1984年に起業しました。8歳の時から、
ずっと働きながら学んできたシャム・バダンさん。彼女は12年間教師の仕事をしていましたが、
せっかく学校を卒業しても仕事に就くことが難しいという状況を変え、女性たちの自立を助けたいと
いう思いが募り、大好きだったハンディクラフトを活かして起業しました。現在は約30人のスタッフが
働いています。おがくずで作ったオーナメントや、とうもろこしの皮で作った人形、
天然素材で編んだマットやバッグ、まくらめ編みの商品など、ネパールで採れる天然素材を活かし、
物を無駄にしない、アイディア溢れる商品開発をしています。
また、シャム・バダンさんは村々を回り、時には一つの村に3ヶ月ほど滞在し、女性たちに、
まくらめ編みやバスケットなどの技術や、収入へのつなげ方などを教えています。
内戦当時、反政府勢力の支配する村であっても、シャム・バダンさんは少しも躊躇しませんでした。
今までに約500人の女性たちに教えてきましたが、その中からすでに6、7人の女性たちが起業したそうです。
今後、村々に100人の起業家を育てることが彼女の夢だそうです。
女性たちのことを親身になって考える、小柄な彼女からは、いつもパワーが溢れています。
今回は、そんなシャム・バダンさんにもっと仕事を出して力になりたいと、おがくずを使ったネックレスの
サンプルを依頼しました。全く新しい商品なので、サンプル製作に立ち会おうと工房を訪ねました。
おがくずをのりで練り、小さいものや大きいもの、様々な形のビーズを作り、一筆一筆丁寧に
ペイントしていきます。「どんなデザインでもいいから、楽しんで、好きなものを描いてください」という
私たちのリクエストに少々戸惑い気味の女性たち。日本では、どんなデザインが好まれるか、考えながら、
ゆっくりゆっくり筆を進めます。シャム・バダンさんに筆を渡すと、パッとひらめいたように描き始めました。
できあがったネックレスには、真ん中に大きな赤いハートが輝いていました。
シャム・バダンさんの熱い想いを象徴しているかのようでした。
「おがくずでネックレスを作るなんて思ってなかったわ。初めてよ!」と、できあがったネックレスを
それぞれ手にして、女性たちは皆うれしそうでした。
↑ ↑
小柄な体に、想像がつかないくらい、 リサイクルウッドの商品担当
パワフルで熱い想いを秘めている クマル・ライさん(26 歳、写真中央)と、
シャム・バダンさん。 工房には、 商品マネージャーのジブン・ライさん
いつも彼女の明るい声が響きわたって (24歳、写真右) は兄妹です。
います。 4年前、首都カトマンズから東へバスで16 時間の
ところにある、ダンクタ村から出てきました。
彼らの2人のお兄さんも、村には仕事がないため、
カタールに出稼ぎに出ているそうです。
2人とも、毎朝6時 から学校で勉強をし、終わってから
ノットクラフトで仕事を しています。
サンプルを見て、どうやって作ろうかと考えている時の、
クマルさんの積極的で楽しそうな表情が 印象的でした。
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